2013年12月11日水曜日

1211・【祝・シドニー帰還】

旅も大詰めを迎え、さらに毎日目まぐるしくいろいろな事が起き、
ここ2週間ほど更新できないでいますが、出発のとき道を間違えて渡りそびれたハーバーブリッジを渡って
今朝、シドニーに戻ってきました。

予定していました、「ひとり打ち上げ祝賀会」をする間もなく、深夜まで車の再輸出手続きのための、書類の作成に追われています。(笑)


ちょうど5ヶ月前、ここを出てから今日で162日目。
この旅で、一日でいちばん長く走った距離は1,300km。
出発前に、「2万kmは走るな。」と考えていた総走行距離は、37,000kmを越えました。

「コレをやり残したら、また来なきゃならねぇ。」 「あの時なら、やれば出来たかもな。って思うかもしれねぇ。」そういう課題は、おかげさまですべて完了しました。

「英語が話せないから。」と、あれほどイヤだった電話も、必要なら遠慮なく掛けるようになり、会話が通じない事を楽しんでいる自分を見つけました。
「私は英語が話せないけど、イングリッシュ・パースンとトークするのは好きだよ。」
英語を母国語とする人たちに、平気でそんな事を言い放つようになりました。(笑)

自分流の旅に出る時は、ヒゲは剃らないのが私の流儀なのですが、もしかしたらヒゲの下のアゴは欧米化してケツアゴになり、笑い声は「わははは!」から「Ha!Ha!Ha!」になっているかもしれません(爆笑)


私はこの旅で、ここでは書ききれないほど沢山のことを経験しました。


若かった頃、どうしても登れなかった壁を這い上がり、何日もシャワーが浴びられず、手も洗えない場所で、汗や土ぼこりにまみれながら、そこにある大きな自然を目の当たりにし、目を見張り、ただ感動しながら立ち尽くし、そして人間や自分の小ささを実感していました。

キャンプをしながら何週間もオフロードの旅をする人たちと出会い、数日間寝食を共にし、本当のクロスカントリー・ツーリングの楽しさを学びました。

みんながなるべく遠ざかろうとするアボリジニの人たちに、進んで近づき、ピュアな一面を垣間見る反面、別な場所では公園で一緒に寝たりして、お金を盗られそうになったりもしました。

文化や考え方の違いから、他の国の人と激しい口論をしました。

人里離れた場所でワニに怯え、車が壊れたり、砂にはまったりして、心細さや、命のはかなさを感じながら、生きている事を実感していました。

6年半、36万kmの旅から帰ったばかりの人に会い、その話のスケールの大きさに、とても驚きました。

ワーキング・ホリデーで働きながら、観光や留学とは別の視点から外国を体験している各国の若者たちや、異国に移住し、しっかりと根を張り生きる日本の方々に会い、たくましさを感じました。

大勢の人に出会い、言葉も話せないのに外国人の友達も出来ました。
そして、出逢った多くの方々から親切を受け、助けられ、私もそういう人でありたい。と思いました。



けれどもその反面、「大きな代償を払い、危険を背負いながらこんな事をすることに、いったいどんな意味があるんだろう。」

何百kmも景色が変わらない、とても暑くホコリっぽい道を何日間も延々と走り、開けっ放しの窓の外に過ぎ去ってゆく景色を横目で眺めながら、しかめっ面をし、くわえタバコで、そんな事を考えていました。

ほとんどの人は、そこにはなんの意味もない。と言うと思うし、私もそのとおりだと思います。

自分を取り巻く環境や、日々起こる身の回りの事のほとんどは、私にとってはどうでもいいことなのですが、その中のごく僅かな私が大切に思う事に対しては、駆け引きなく、諦めずに、徹底してこだわります。


そのほうが人生を生きていく上で、楽しいと思うからです。


その私がこだわり、大切に思う事の1つには、「いま目の前にある二つの選択肢の、どちらを取ってもあとあと後悔はするだろうけれども、今そのどちらを選べば、過ぎ去った時間を振り返ったとき、後悔が少ないか。」



あなたがいま生きている上で、大切にすること、こだわっている事は、どんな事ですか。






・・・たまにこういうマジメな話をしている、たった今、通関会社からメールが入りました。


「予定の船が壊れて、ドック入りした。今日は来なくていい。明日の午後きてくれ。それから今後の話をしよう。」


・・・きっと、思ったとおりや、予定通りにはゆかないから、人生や旅は楽しいのでしょう(爆笑)




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